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だからわたしは、洗濯物をたたむ。

部屋の奥のほうまで差す 暖かい日の光と、静寂のなか洗濯物をたたむ。 この場に居ない人の衣服をたたむことで 無性に、その人への思いを感じる。夫の汚れの落ちない仕事着をたたみ 息子の大きくなったパンツをたたみ 娘の水玉とリボンのシャツをたたみ 家族が居ることの有り難みや 一人一人のことを愛しく思う この時間が大好き。 洗濯物をたたむ行為そのものは さほど好きではないけれど 家族のことを思える この時間は大好き。 だからわたしは、洗濯物をたたむ。 矢野あずみ